成人式に身にまとう衣裳といえば「振袖」ですよね?
「着物」と言われるとなんとなくお母さんが着る留袖や訪問着を思い浮かべますが、「成人式」と言われると振袖を思い浮かべるという方は多いはず。
それくらい、成人式といえば振袖を着るというのは日本の文化として定着しています。
ところで、なんで成人式には振袖を着るのでしょうか?
振袖といってもいろいろな種類があるのを知っていますか?
今回は、成人式で身にまとう振袖のことや、振袖の知識についてご紹介します。
振袖をレンタルしようと思っている方はもちろん、購入を検討している方にも参考になる内容となっていますので、ぜひ目を通してみてください。
なぜ成人式に振袖を着るのかと疑問に思ったことはありませんか?
一般的に男性はスーツですし、「式」といえばフォーマルなイメージなのでスーツやワンピースでも良いはずですよね?
もちろん、厳密に言えば、女性もスーツやワンピースで成人式に臨んで問題ありません。
それでも、成人式に振袖を着る大きな理由は「振袖が未婚女性の礼装」とされているからです。
昔から「振る」という仕草には神様を呼び寄せたり、厄を払ったり、場を清めたりといった力があるとされてきました。
神主さんも大麻を振ってお祓いをしますよね?
長い袖を振る振袖にも、同じように厄払いやお清めなどの意味も含まれているのです。
「袖を振ることに厄払いやお清めの意味が込められているのであれば、長ければ長い方が良いのでは?」
と思うのが自然ですよね?
まさにその通りで、振袖は袖の長さによってランクが分かれています。
小振袖とは袖の長さが60~85㎝程度の着物です。 小振袖の袖は二尺袖とも呼ばれ、着ると膝あたりまで届きます。
袴やブーツなどと合わせたときのバランスがちょうどよく、卒業式でよく着用されるのがこの小振袖です。
袖の長さが100cm程度とかなり長い中振袖は、美しい柄の袖がゆらゆらとなびく姿が美しい、豪華な印象の振袖です。
成人式に着られるのはこの中振袖。他にも、結婚式に招待された時をはじめ、おめでたい場面で身に着けるのがおすすめです。
袖の長さが114cmを超える大振袖は、別名、本振袖とも言い、最も格式が高い礼装とされています。
上品で、気品ある姿を演出できる1着で、現在は花嫁衣裳の定番として用いられています。
振袖は未婚女性の衣裳であり、結婚すると振袖は着なくなります。
これは「着てはならない」という明確なルールがあるわけではなく、結婚しないでいることが恥とされていた時代、既婚女性が結婚していることをアピールするために留袖を着るようになったため、明確に区分されるようになったようです。
ちなみに、振袖には恋愛のサインが隠されていて、男性からの求愛に対して「好き」と伝える場合は袖を左右に振り、「嫌い」と伝える場合は袖を前後に振って意思表示をすることで意思表示をしていました。
今でもその名残があって、「振る」「振られる」という言葉はこの行為が由来となっています。
成人式に振袖を着ようと思った時、まず最初に「購入」するか「レンタル」にするかで悩むという方は少なくありません。
と、いうのも、レンタルと購入でそれぞれに違ったメリットがあるからです。
「一般的には成人式だけの衣裳をレンタルで楽しむ」という方が多く、そういった方はレンタルを選ぶ傾向にあります。
「逆に、今後も和装を着る機会が多そう」という方は、せっかくなので成人式のタイミングでと考えることが多いようです。
振袖と言ってもその種類はさまざま。
例えば、色ひとつとっても赤やピンクから緑、青、黒までさまざまです。
実際に合わせてみるとそそれだけでも大きく雰囲気が変わるので、まずはお店でさまざまなカラーを合わせてみることをおすすめします。
さらに、描かれている柄にもさまざまな意味が込められています。
例えば、和装の定番、鶴には不老長寿や永続的な幸せといった意味が込められています。
よく見かける牡丹の花は、豪奢で華やかな雰囲気だけでなく小さいつぼみで大きな花を咲かせるということから、成長という意味が込められています。
こういった柄の意味も含めて考えてみるとより振袖選びも楽しくなるかもしれません。
いかがでしたか?
振袖とひとまとめに言ってもさまざまな種類があることが分かったのではないでしょうか?
どうせレンタルするならインターネットなどを使ってできるだけ安く・・・と思う方も少なくないでしょう。
ただ、当日の着付の手配や、髪の毛のセットをお願いすることを考えると、お店でレンタルした方が価格が安かったり面倒ごとがなかったりする場合もあります。
どちらにもメリットはあるので「着たい衣装のデザイン」や「レンタルプランの内容」をチェックして、納得の衣裳で成人式に臨んでください。